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芋虫機獣モルガ。
其の成虫体は長年の間謎に包まれて居たが、近年到頭解き明かされた。
モルガは幼虫の時の環境に因り、ゾイドコア内の遺伝子に複数有る成虫に成る為のプログラムを選び、”目覚め”させて羽化するのだ。
”目覚め”たモルガは従来と異なった特徴の有る行動を露骨に取り始める。
例えば蛾へと目覚めたモルガは光源へ集まる様に成り、蟻へと目覚めた者は敵国・自国双方の破壊されたゾイドを本能的に回収する様に成る。
はっきりと断言は出来無いが、如何やら機体の形状が合わ無く成った事を使用するパイロット達にアピールして居るらしい。
然して対応の遅れたモルガは拒絶反応に因り、最悪機体が崩壊して終うのだ。
・量産型モルガ=ガラモス
一方でコストを抑えた儘モルガの戦闘能力を劇的に高める羽化をさせる研究も進められて居る。
細胞もゾイドコアも持た無い、地球のウィルスに酷似した遺伝子体を利用し、モルガのゾイドコアを半ば強制的に目覚めさせるのだ。
併し此の方法だと幼体時の用途に関わらず雀蛾が大半で、例え別の目覚め方でも尺蛾、山繭蛾等の蛾型ゾイドが主で有り、其の総合能力も自己から目覚めた者に比べると多少なりとも劣って居る。
因って現段階では時間が掛かるもののパイロットとの信頼を養い、己より目覚めさせるべきだと導き出される。
併し其の負担を補って余り有る程の戦力を、時にモルガは発揮するのだ。
・モルガ=ガラモス(モルガ成虫)
戦闘機械獣としてのモルガ機体は、コックピットや小火器類が共通化されている。
其れはコスト削減や幼体時と同じパイロットが搭乗する為のみでは無く、モルガが目覚めてからもパイロットが気付き、開発された機体に組み替える迄の間は幼虫の姿の儘の為、成虫に成ってからも共通した部品を使用した方が拒絶反応の危険性も無く成るからで有る。
種類の違う成虫や幼虫の頭部の形状が非常に似通って居るのは其の為で有る。
以下は現在判明している成虫のパターンで有る。
・モルガ=ガラモス(蛾)
標準装備の最も多くのモルガは此れに成る。
総合的に見ると雀蛾が多いが、個体差に因り、此れと、山繭蛾、尺蛾の三種に分かれる。
大きな羽で空を舞い、幼体時と同じ集団行動を取る。又、動きは軽やかだが、其の翼は敲き付ける等の打撃に使用出来、元来の突撃戦能力も全く衰えて居無い。
・モルガ=ガラモス(鍬型虫)
キャリアやトラック等、弾丸等の重い物資運搬用モルガは強い体力を要求され、又弾丸等の消費物資は敵国のゾイドにも狙われる為、結果的に殆んどのゾイドに渡り合える此の姿に成る。
他の甲虫に比べて平たい体はトレーラーの一部として使用出来、又荷台を外して空戦ゾイドとの格闘戦にも力を発揮する。
・モルガ=ガラモス(兜虫)
キャリア・トラックよりも更に多くの物資運搬を任されるモルガ(トレイン)は、より強靭な体力を持つ此の姿に成る。
鍬型虫と違い平たくは無いが、其の有り余る力でグスタフにも劣らぬ運搬能力を持つ。
又、本機も鍬型虫と同様、空中戦でも力を発揮する。
・モルガ=ガラモス(髪切虫)
索敵や電波妨害を得意とするモルガ(リコーン)が総じて此の姿に成る。
長い触覚はレーダーアンテナ、ジャミング発生装置として使用され、又鋭い剣として強靭な顎と共に格闘戦にも力を見せる。
後にコスト削減の為に開発された完全自立型ゾイド・キメラブロックスの内、小型の者の指揮官機としても検討された。
・モルガ=ガラモス(斑猫)
頭部に大型ドリルを装備、工兵部に使用されたモルガ(ディガー)だが、穴を掘り、其の中に自分の身を潜め、敵機を待ち伏せる事にも使用されたモルガが此の姿へと成長する。
鋭い大顎は其の侭突撃戦にも使用出来、又空戦では他の飛行ゾイドにも引けを取ら無いスピードを持つ。
・モルガ=ガラモス(蜂)
対空装備を施されたモルガ(AA,キャノリー等)が、更成る対飛行ゾイド能力を得る為に、翼を得た姿。
蜂の種類は様々だが、何れも鋭い顎と尾部の針での攻撃を最も得意とする。
然して極少数だが雀蜂に羽化したモルガは、翼竜型にも劣らぬ戦闘力を誇る。
・モルガ=ガラモス(蟻)
集団で行動する物資運搬用モルガ(キャリア・トラック)の一部が何故か此の姿へと成長を遂げる。
蜂の遺伝情報も含んでいる為、生物学的に不可能は無いが、論理的に考えて飛行能力を棄てて迄此の姿に成る必要は無い。
併し、一見華奢、いっそ脆弱にさえ見える本機だが、小型ゾイドにしては驚く程の出力を有するゾイドコアに因り、コマンドウルフ部隊ですら油断して掛かると多大な損害を受ける。
・モルガ=ガラモス(源五郎)
モルガで突然変異とも言える羽化を遂げるのが、此の唯一水中戦を可能とする、源五郎の姿で有る。
太い後ろ足で素早く泳ぎ、又甲虫で有る為或る程度の飛行能力を持ち、シンカーを始めとする幾つかのゾイドと海軍部隊の主力を担うゾイドだが、未だ実例は少なく、何の様な環境で育てば此の姿に成るのか、余り解って居無い。
此れ等は明かされたばかりの情報で、未だ多くの可能性が残って居り、モルガのゾイドコア内の遺伝子はブラックボックスの如き不明な部分が多い。
ヴァルガの野生体もモルガの成虫パターンの一つでは無いかと言う説も有るが、地球の団子虫が不完全変態で有る点から、可能性としては低い。
又、野生体時に成虫の姿が確認され無かったのは、其の侭繁殖した方が都合が良かったからか、或いはモルガ特有の”目覚め”に因り遺伝子が変化したからだと思われる。
併し、戦闘用に改造、永きに渡って使用されたモルガのゾイドコアを調べてみると、まるでパイロットの期待に応えるかの様に遺伝子が目覚める事が解り、奇しくもコスト削減の為に開発されたモルガがパイロットとの意思の疎通の重要性を証明した事に成る。
・モルガ覚醒
元々、モルガはコスト削減、大量生産が目的であり、「単体」より「軍隊」を形成した突撃戦法のみを要求されたゾイドで有った。
其れ故、扱い易い様、本能が限界迄抑えられて居た。
或る時、特殊部隊で使用されたモルガが其れ迄の常識を超えた活躍を見せた。此のモルガは部隊のエースパイロット達の要望で通常
者に比べ本能が解放されて居た。
更に、当時其の機体に搭乗して居たパイロットとの反りも合った為に、モルガ本来の力を発揮したのだと考えられる。
其の後、此のモルガ達は奇妙な行動を取り始める。
此れが最初の”目覚め”だった。
帝国軍突撃戦用芋虫型戦闘機械獣モルガ。
此の生物の生息地は、正しい意味で「戦場」なのだ。
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